May 26 2025

素直

静岡市美術館で岡山県笠岡市出身の画家、小野竹喬展。

師匠・竹内栖鳳の教えもあり小野竹喬は自然に対して、虚心坦懐だったようだ。素直な気持ちで向き合い、対話を続けることで、素朴な移ろいや息遣い、香りなど自然の真髄を掬い取ることができた。
ただ素直が故に同世代である福田平八郎のように抽象になりきれず、徳岡神泉のように幽玄な世界に入りきれず、、、
でもその葛藤こそが竹喬独自の世界を作り上げたように思う。

人は年を重ね経験を積むと、人や物に対して先入観を持ってついつい見てしまうことが多い。

素直で真摯に対象と対話するからこそ見えてくる本質。その上に想いと彩りを乗せる。より良いデザインの秘訣でもあろう。

しかし、奥の細道句抄絵は秀逸だった。

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May 19 2025

建築見学会のお知らせ

奈義町立なぎっ子こども園
奈義町立奈義中学校

岡山県奈義町に、新しいこども園と中学校が完成しました。

奈義町は合計特殊出生率2.95に達し
奇跡のまちとして注目を集めています。
子育てと教育に力を入れていることが、
大きな理由のひとつです。
今回のこども園と中学校の設計では、
全国から多数応募があったプロポーザルで選ばれたチームで、
CLTや一般製材の木材を活かした暖かみのある
ダイナミックな建築空間を作り上げました。
この度は、奈義町のご好意もあり、設計者の案内付きで
建築関係者(学生を含む)向けの見学会を開催いたします。
ぜひご参加ください。

日時:2025年6月1日(日)13:30〜
集合:奈義町立なぎっ子こども園
案内:[こども園]原田真宏、原田麻魚(マウントフジアーキテクツスタジオ) 
     [中学校]畝森泰行(畝森泰行建築設計事務所)
         丹羽雅人(丹羽建築設計事務所) 

定員:50名程度 (要予約)
申込:5月27日までにコチラ
問合:丹羽建築設計事務所 TEL 086-226-1135

フライヤーデザイン
アートディレクション: Tanaka Yuichiro
デザイン:Tanaka Nonoka

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April 30 2025

デザインのエネルギー

東京都庭園美術館で「戦後西ドイツのグラフィックデザイン モダニズムの再発見」を観た。

戦後ドイツのデザインはナチスとの決別と教育機関の再整備の二つを主に掲げ発展してきたと考えられる。
ドイツ工作連盟の精神やバウハウスの教育理念を受け継いだウルム造形大学は反ファシズムの姿勢を貫き、政治色を排除し、モダニズム回帰を志向した。
その後オトル・アイヒャーによる1972年ミュンヘンオリンピックのデザインによって国家的情念から解放され、新しい感覚を生み出すモダニズム精神の復権をより強固なものにした。

ドイツ語で「デザイン」はFormgebung(造形)またはGestaltung(形づくること、構成)と訳され、英語の用語が静的な要素を含むのに対し、ドイツ語は能動的な要素を強調するらしいが、このミュンヘンオリンピックのデザインは、西ドイツという国がこれから進む方向を世界に明示した。つまりグラフィックデザインが一つの国家の原動力となり、推進力となった。元来デザインにはそういったエネルギーが秘められていると感じている。

日本とドイツ、同じ敗戦国ながら、いまだにどこかの国に振り回され続けている日本の現状はなんとも嘆かわしいが、戦後ドイツのデザイン姿勢から鑑みるとその原因の一端が、デザインで示す覚悟の違いにあったことも否めない。

ちなみに東京都庭園美術館は旧朝香宮邸と庭園がそのまま美術館となった室内がアール・デコ様式の貴重な建築で、国の重要文化財にも指定されている。かつては日米安保条約に調印した吉田茂首相の公邸として使われていたこともあるらしい。

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April 22 2025

Instagram本格始動しました!

遅まきながら、当事務所若手スタッフによりInstagramを本格始動しました。
21年の間に手がけてきたデザインをご紹介するとともに一つひとつに込めた思いを綴って行きます。
どうぞよろしくお願いいたします。@quadesignstyle

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April 20 2025

本当のゲリラとは

安藤忠雄から世界のANDOへ。
ANDOの本質を隈研吾談から紐解く。

隈研吾が大学院生の頃、反社会的な匂いがしてゲリラ的なイメージのコンクリートの打ち放しは、70年代の反体制的な社会の空気の中で席巻していた。その象徴でもある「住吉の長屋」に魅せられて安藤忠雄に手紙を出したら、すぐ大阪に呼ばれた。

「住吉の長屋」はもちろん「コシノ邸」や最新作までほとんど全ての建物を丁寧に案内してくれた。行く先行く先クライアントから「いやあ、安藤さん、こんにちは」となごやかな挨拶を交わし合っている。

昼に作品を案内してくれた後、夜は神戸の中華街で中華料理をご馳走してくれた。ただの大学院生にである。こんな優しい安藤忠雄のどこがゲリラ的なんだ。

海のものとも山のものともわからない学生を可愛がり。建築界の既成勢力と戦いながら、クライアントには至れり尽くせりで接し、メディアもしっかり味方に付けること。この姿こそが丹下健三、磯崎新、槇文彦、黒川紀章など東大閥が牛耳る世界の中で、何よりゲリラ的ではないか。
隈研吾はこの時悟った。これこそが設計を生業とする建築家の正体であり、ANDOたるゆえんなのだ、と。

安藤忠雄展「青春」。
グラングリーン大阪のVS.で開催中。
模型と映像が繊細で壮大。
安藤忠雄なんてもうお腹いっぱい、と思ってる建築家のあなた。それでも一見の価値大いにありでっせ!笑

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April 19 2025

野の花農園

田園地帯が広がる岡山市南区藤田で、シャインマスカットと桃太郎ぶどうを生産する農園を視察。

「成熟」とは身体だけでなく、人間の精神などが十分に成長し発達することを言います。
これは葡萄もしかり。
房や粒の大きさ、カタチのみならず糖度や鮮度などの中身まですべてにおいて。
十二分に生育したものを私たちは「成熟」といいます。

今年は果たしてどこまで「成熟」してくれるものか。

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April 13 2025

学習院大学 AERAとサンデー毎日

学習院大学と学習院女子大学の統合による新学部設置にかかる、ヴィジュアルコミュニケーションを担当しています。
AERAとサンデー毎日の最新号にヴィジュアルデザインが掲載されています。
校内風景やモデルの写真を一切使わず、グラフィックだけで勝負するヴィジュアルデザインは、大学の広告としては異例です。もちろん学習院大学としても異例です。笑
伝統と格式ある大学の革新への覚悟です。

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April 10 2025

学習院大学 特設サイトデザイン

学習院大学と学習院女子大学の統合による新学部設置にかかる、ヴィジュアルコミュニケーション。
特設サイトとショートムービーも制作させていただきました。

ウェブディレクションとデザインはトライマンデザインの三宅君、コーダーはフラクタルの内田君です。

ムービーでシンボルのコンセプトをうまく実らせてくれました!

[Special Website]
Web Direction & Design : Masato Miyake(triman design)
Coding : Yuki Uchida(FRACTAL)
[Visual Communication]
Art Direction : QUA DESIGN style
Design : Yuichiro Tanaka , Nonoka Tanaka

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April 5 2025

学習院大学ビジュアルコミュニケーション

学習院大学と学習院女子大学の統合による新学部設置にかかる、ビジュアルコミュニケーションを担当させていただきました。
2026年4月に学習院大学と学習院女子大学が統合され、学習院大学に6番目の学部として「国際文化交流学部」が誕生します。(設置認可申請中)

「GAKUSHUING」
学習院大学が今まさに深化・進化のさなか(=現在進行形)にあることを表現するとともに、これまでの歴史において常に伝統の継承と創造、そして次代に向けた革新が同時進行してきた大学であることを再確認し、広く伝えていくことを意図しました。

「Tradition-G」
GAKUSHUINの「G」をモチーフに、従来用いてきたイメージカラー「学習院ブルー」に、時代の要請に応えて柔軟に体制を変化させ、実績を重ねてきた女子大学の校章の色、同時に学習院全体の象徴でもある「さくら」の色を加え、伝統のうえに新たな化学反応が生まれる様子を表現しました。
またフォルム(デザイン)は、発想の転換(転回)や新しい方向性(視野、視点、視座)を付与する様子をイメージし、パワーアップしながら次代に向かって進む新生・学習院大学を表わしています。

「Innovation-Fly」
新たに加わる国際文化交流学部と一体となり、学習院院歌に歌われるシンボル「不死鳥」の如く高みへ飛翔する姿です。6学部20学科体制となり、より多彩な人材が集うコミュニティへ発展する様子を多色を用いて訴求しました。
また「学習院大学」という確固たる歴史を背景として、さらに革新を続ける姿勢をフォルム(デザイン)で明快に示しています。

「Communication Key Visual」
歴史の中で絶えず挑戦を続け、伝統に昇華させてきた学習院大学を表象すべく、日本古来の伝統美であり、当時としては革新的作風であった琳派の要素を一部拝借しました。

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April 1 2025

東京中央銀行大阪西支店

東京中央銀行大阪西支店!
が眺められるこのカフェは、何度来ても気持ちいい!
今宵は大阪駅前の夜景を独り占め!

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2025.3
2025.1-2
2024.12
2024.9-11
2024.7-8
2024.5-6
2024.3-4
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